2016年11月2日水曜日

REVIEW : Votaries / Psychometry

彼らの音楽は鬱々とした終らない夢に誘われるよう。
USの新人Votariesのデビューアルバム『Psychometry』は、
シューゲイザーとサイケデリックが混ざり合い、
リヴァーブのかかったギターと囁くような陰鬱な歌声が解け合い、
ダークでいて、幻想的で、それでいて甘美的だ。
彼らは、現代の若きシド・バレットともポスト・ブラッドフォードとも評される
Jakson Scottが新たに結成したバンドと説明した方が
インディーファンには話が早いだろう。
Jackson Scottは、3年前の彼のソロとしてのデビューアルバム『Melborune』をリリースし、Pitckforkや各メディアから絶賛された宅録青年。
本ブログでもメールでインタビューをしていたので
私の中では個人的に思い入れのあるアーティストの1人。

Jackson Scott // That Awful Sound

Jackson Scottとして曲を出していたときは
まだ青臭さとポップさが残っていたように思うけれど、
今作ではバンドとしてよりヘビィでロックな音へと変化し、
少年から青年への成長が伺える。

Votaries // Trick Tomorrow
ちなみにValarian Zamel が監督した「Trick Tomorrow」の
MVのダークな世界観も素晴らしい。

アルバム全体としては暗い世界観なのだけれど
真ん中に収録されている「Succumb」という曲だけ少し異色で、
エモくてアンセミックなメロディに
胸が締め付けられるようで、涙がでそう。
Votaries // Succumb

重々しくダークな世界観が詰まったこのアルバムは
冬のひんやりした空気にぴったりな1枚だと思う。



Votaries / Psychometry
[Track List]
1. Annihilation Generation
2. Trick Tomorrow
3. All Mine
4. Second Sister
5. Delusion
6. Succumb
7. Lucifer Inverted
8. Your Bed Is Melting
9. Rainbow Death Revisited
10. Ritualized

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