ラベル disc review の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル disc review の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年8月22日水曜日

[Album Review] (the) ocean and i / The Distance Between Us

(photo by Lena)

(the) ocean and iはNayokenza Robyn Oliver (Vocals/ Production)、Maryssa Lovejoy, (bass)、 Ernesto Salinas (drums)、Late (Electronics)で結成された東京のアンダーグラウンドで活動する4人組バンドである。2018年8月14日にリリースした『The Distance Between Us』は、2017年のデビューEP『An Ocean Alive』、今年リリースしたEP『Tidal』に続くセルフ・プロデュースのデビュー・アルバムとなる。 

本作は、彼らのバンド名が表すように、様々な"海"の顔を想起させられる世界観が広がっている。オープニングの「Saltwater」はまさに荒波の海だ。美しいメロディーから、暴力的なエレクトロニック・サウンドに一気に変化し、そこにラップとシャウトが入り乱れていく。続く「Something Special」はポップな電子音に無機質なヴォーカルが重なりエキゾチックな雰囲気に...。また、轟音ギターと激しいシャウトが印象的な「Visions」は彼らのエナジーが激しくぶつけられた1曲だ。最後に穏やかなムードの「Shoreline」で煌びやかな朝の海のように、ゆっくりと、静かに、幕を閉じていくー。自らの音楽を"メランコリック・ポップス"と称する彼らは、ヒップ・ホップとエクスペリメンタル、メタル、エレクトロ、そしてここ東京での経験を融合させ、時代や流行に捉われないDIYなポップ・サウンドを確立したのだ。

English:

 (the) ocean and i is a 4 piece band in Tokyo underground formed by Nayokenza Robyn Oliver (Vocals / Production), Maryssa Lovejoy, (bass), Ernesto Salinas (drums), Late (Electronics) . "The Distance Between Us" released on 14th Aug, 2018 is their self-produced debut album following the 1st EP "An Ocean Alive" in 2017 and the 2nd EP released this year "Tidal".

 In this work, as their band name, you can listen to various "oceans" vibes. The opening track "Saltwater" is exactly heavy waves. The beautiful melody is changed to violent electronic sound at once, the rap and shout goes through with it. Following "Something Special" is electronic pop with synthetic vocals. It is very exotic and moody. Also, "Visions" is a great song with aggressive guitar and strong shouts. You might feel their energy then. The closing, "Shoreline" is slow, quiet, and electronic sounding like the morning ocean. The band says their music is "melancholy pop" and, yes, actually they succeed to establish their own DIY pop music which is mixed with Hip-Hop, Experimental, Metal, Electro, and their own experiences here in Tokyo.

Listen here


Website : https://theoceanandi.com
Facebook: https://www.facebook.com/thocnndi
Instagram: https://www.instagram.com/theoceanandi

2016年11月2日水曜日

REVIEW : Votaries / Psychometry

彼らの音楽は鬱々とした終らない夢に誘われるよう。
USの新人Votariesのデビューアルバム『Psychometry』は、
シューゲイザーとサイケデリックが混ざり合い、
リヴァーブのかかったギターと囁くような陰鬱な歌声が解け合い、
ダークでいて、幻想的で、それでいて甘美的だ。
彼らは、現代の若きシド・バレットともポスト・ブラッドフォードとも評される
Jakson Scottが新たに結成したバンドと説明した方が
インディーファンには話が早いだろう。
Jackson Scottは、3年前の彼のソロとしてのデビューアルバム『Melborune』をリリースし、Pitckforkや各メディアから絶賛された宅録青年。
本ブログでもメールでインタビューをしていたので
私の中では個人的に思い入れのあるアーティストの1人。

Jackson Scott // That Awful Sound

Jackson Scottとして曲を出していたときは
まだ青臭さとポップさが残っていたように思うけれど、
今作ではバンドとしてよりヘビィでロックな音へと変化し、
少年から青年への成長が伺える。

Votaries // Trick Tomorrow
ちなみにValarian Zamel が監督した「Trick Tomorrow」の
MVのダークな世界観も素晴らしい。

アルバム全体としては暗い世界観なのだけれど
真ん中に収録されている「Succumb」という曲だけ少し異色で、
エモくてアンセミックなメロディに
胸が締め付けられるようで、涙がでそう。
Votaries // Succumb

重々しくダークな世界観が詰まったこのアルバムは
冬のひんやりした空気にぴったりな1枚だと思う。



Votaries / Psychometry
[Track List]
1. Annihilation Generation
2. Trick Tomorrow
3. All Mine
4. Second Sister
5. Delusion
6. Succumb
7. Lucifer Inverted
8. Your Bed Is Melting
9. Rainbow Death Revisited
10. Ritualized

2013年6月30日日曜日

Smith Westerns/ Soft Will

久しぶりにちゃんとしたアルバムレビューを。
大好きなシカゴのインディーロックバンドSmith Westernsの新作『Soft Will』の感想です。


2012年9月1日土曜日

8月のdisc review

いつの間にやら8月も最終日。
忙しくてなかなかブログを更新する暇がなく久しぶりの更新になってしまいました。
その間サマソニやFoster The Peopleの単独公演、Kitsune Club Nightに行ったりと
なかなか音楽充な夏休みを送ってました!(後日ライブレポアップします!)
明日は夏の締めくくりにXLAND fest楽しんできまーす!

さて、この夏によく聞いてたかなというアルバムをまとめて紹介。

The Cast of Cheers/ Family
ダブリンから来たダンスロックバンドThe Cast of Cheers
彼らは私の好みどストライクで一目惚れならぬ一聴惚れ
自ら自分たちの音楽をrobot rockと表わしてるけどこの表現、まさに
Foals的ダンサンブルなベース音とシンセサイザーが繰り出す
リズミカルな音に思わず頭を振りたくなるはず
おすすめ: #2 #3 #6

Cate Le Bon / Cyrk
各メディアで絶賛されてるCate Le Bonの2ndアルバム
おもちゃ箱のようにきらきらして可愛らしく
子守唄みたいにゆったりとしたサウンドだけど
それでいてちょっぴりビターで大人な雰囲気
おすすめ: #1 #2

Magic Wands/ Aloha Moon
甘い甘いシューゲイザーサウンドと妖艶な歌声
まるで魔法にかけられたように
彼らの甘くてダークな世界に身を委ねていた
このアルバムを聴いて思い浮かぶのは深い闇夜
何もかも飲み込んでしまう暗闇のような彼らの音楽は美しい
おすすめ: #2 #3 #6

Nude Beach/ll
駆け抜けるような疾走感
メロディアスでキャッチーなロックサウンド
切なげなギターの音とエモーショナルな歌声は
まさに青春を体現したアルバムに違いない
おすすめ: #3 #6 #7


Passion Pit/Gossamer
先行シングルを聞いて期待しかしてなかった
Passion Pitの新作は期待通り
突き抜けるほどポップで楽しくて夏っぽい
暑い夏をこのアルバムで乗り切れたかな?
おすすめ: #1 #2 #6

2012年2月12日日曜日

The Maccabees "Given to the Wild"

1. Given to the Wild (Intro)
2. Child
3. Feel to Follow
4. Ayla
5. Glimmer
6. Forever I’ve Known
7. Heave
8. Pelican
9. Went Away
10. Go
11. Unknow
12. Slowly One
13. Grew Up At Midnight

イギリス、ブライトン出身The Maccabeesの通算3枚目のアルバム
UKチャートで4位をマークし、様々なメディアで絶賛されてます

エッジの効いた1st、落ち着いた2ndを通り出来上がった
3rdアルバムは、よく比較対象として出されているArcade FireやColdplayを彷彿するような
より重厚で深みのあるロックアルバムに仕上がっている
このアルバム、とにかく美しい
メインボーカルOrlandの歌声はどことなく品があってしっとりしているけれども
それでいてエモーショナル
表情豊かなギターラインとシンセサイザーが紡ぎだすメロディーは
心奪われるほど魅惑的でドラマチックでメロディアス
曲の盛り上がりではギターラインから抑えきれない高揚感が感じ取れる
目を閉じて彼らのアルバムを聞くと
穏やかな海だったり、大草原だったり、大自然の情景が浮かんでくるようで
そんな壮大なる彼らの世界観に多くのギターロックファンが魅了されるはず

The Maccabeesはライブがとても素晴らしいバンドなので
再来日してぜひとも新アルバムの曲を日本で披露して欲しい